「荒城の月」

土井晩翠作詞・滝廉太郎作曲

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春高楼(こうろう)花の宴(えん)(注4)
(めぐ)る盃(さかずき)かげさして
千代(ちよ)の松が枝(え)わけ出(い)でし
昔の光いまいずこ

秋陣営(じんえい)霜の色(注4)
鳴きゆく雁(かり)の数見せて
植うる剣(つるぎ)(注2)に照りそいし
昔の光いまいずこ

いま荒城の夜半(よわ)の月(注4)
(かわ)らぬ光たがためぞ
垣に残るはただ葛(かずら)
松に歌うはただ嵐(あらし)

天上影は替らねど(注4)
栄枯は移る世の姿
写さんとてか今もなお
嗚呼(ああ)(注3)荒城の夜半の月

(注1) 歌詞のおおよその意味はこちらをご覧ください。

(注2) 二番の歌詞にある「植うる剣」の解釈については、高島俊男著・文藝春秋社発行の「お言葉ですが…E/イチレツランパン破裂して」の『植うる剣』『「植うる剣」再論』に詳しく載っていますので、ご参照ください。いろんな解釈があり大変勉強になります。(^^)

(注3) (ああ)」の箇所を、「(ああ)」と間違えていました。
Bern STEVES, Esq. にご指摘いただきました。ありがとうございます。(2006/05/16)

(注4) 半年ほど前の昨年(2013/10/18)、校正・編集のお仕事をなさっておられる東尾さんから『「荒城の月」ハルコウロウノ ハナノエ(#)ン〜』という件名のメールを頂きました。

(抜粋、前略)しばしば貴サイトを参考にさせていただいております。ありがとうございます。
ところで、こんなモノを見つけました。自分で確かめてはおりませんが、いかがでしょうか。(後略)

メールの『こんなモノ』とは、「音楽ゆかりの地をゆく」と題するサイトの1ページで、滝廉太郎「荒城の月」の原曲2小節目[上記歌詞中にアンダーライン付きで(注4)を付した箇所]の4音目の「#」に関わるものでした。
つまり、原曲には#が付いていて半音高くなっているのに、その#が最近の譜面では無くなっていると・・・。
私(gonbe007)は、昭和30年頃の中学生時代、#のない譜面で「荒城の月」を教わりましたから、#のある音律には違和感を覚えます。でもまあ、ちょっと調べてみることにしました。
東尾さん、こんななんでいかがでしょうか?<(_ _)> (2014/05/06)

(1)原曲の譜面(出典:講談社文庫「日本の唱歌(上)」金田一春彦/安西愛子編 1997年第16刷 157p)

上記楽譜の脚注に次のような記載がありました。
「(抜粋)今この#を削った楽譜もあるが、それは山田耕筰が編曲したときの改訂である。山田はその時、原曲の一小節をニ小節に分け、八分音符を四分音符に置きかえた四分の四拍子の曲とした。(後略)」

(2)山田耕筰補作編曲としている譜面(出典:「新訂中学音楽1」教育出版、昭61検定済・昭63発行)……#がないことを注記してある。

(3)山田耕筰補作編曲としている譜面(出典:「中学生の音楽2・3上」教育芸術社、平8検定済・平12発行)…… 「原曲では、※印の音は半音高くなっている。」との注記あり。

(4)原曲と同じ譜面(出典:「中学生の音楽2・3上」教育芸術社、平17検定済・平18発行)……(3)と同じ出版社の教科書ですけど、編集方針が変わったのでしょうか。


(注5) midi-dataは、nさんから頂いたものに、ほんの少し手を加えました。


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